2024/09/26 09:07

1. 運動でインスリン感受性を向上させる




運動は耐糖能を高める最も効果的な方法の一つです。特に有酸素運動(ジョギングやウォーキングなど)と筋力トレーニングは、インスリン感受性を改善し、血糖値の管理をサポートします。筋肉は血糖をエネルギーとして利用するため、筋肉量が増えるとより多くの糖を消費でき、血糖値の安定に繋がります。運動は週に少なくとも3〜5回、30分以上行うことが理想です。


最近の研究データでは、速歩きウォーキングを一日15分~20分続けることで心肺機能の強化をし、それに伴い耐糖能の改善もされると言われています。一番時間のかからない方法ですと、HIITを一セット行うだけでも筋力アップの他にも耐糖能の改善がされるとも言われています。ただ、HIITは筆者わたしも一時期続けていましたが、短時間でも続けるのが難しく途中で速歩きウォーキングに切り替えています。


2. 低GI食品を選んで血糖値の急上昇を防ぐ


食事における選択が耐糖能に大きな影響を与えます。低GI(グリセミックインデックス)食品は、血糖値の急上昇を防ぐため、耐糖能を高めるのに適しています。全粒穀物や豆類、野菜、果物などを積極的に摂取することが推奨されます。また、食事の順番も重要です。食事の際には、まず野菜やタンパク質を先に摂取し、次に炭水化物を食べることで、糖の吸収が緩やかになります。


食前にイヌリンや難消化性デキストリンといった食物繊維を摂取しておくことでも、血糖値の上昇を緩やかにして耐糖能の防ぐこともできると言われています。血糖値スパイクが起こらない状態を保っていることが重要です。


3. 良質な睡眠が耐糖能を支える


睡眠不足や質の悪い睡眠は、インスリン感受性を低下させ、耐糖能に悪影響を与えます。夜更かしや不規則な睡眠は、血糖値のコントロールを難しくし、糖尿病リスクを高める可能性があります。理想的には7〜8時間の良質な睡眠を確保し、体内時計を整えることが重要です。また、寝る前にリラックスできるルーティンを取り入れることで、睡眠の質を向上させることができます。


ストレスに対応するホルモンのコルチゾールは寝ている間のノンレム睡眠中に低下して、起床時にバッと増えて起床モードになりますが、きちんと深い睡眠を取って副腎を休ませている必要がありますので、眠りが浅くなかなか寝付けないという場合は、睡眠を専門とする病院の科などで受診をしてみるとよいです。



https://www.suimin.co.jp/


睡眠の物質オレキシンでノーベル賞受賞候補にあがった柳沢さんのサイトで睡眠の状態の検査をすることができます。どのような睡眠を取っているのか、ノンレム睡眠・レム睡眠はどれぐらい確保されているのかを知るために一度体験してみるのもよいと思います。


4. ストレス管理でコルチゾールを抑制


慢性的なストレスは、血糖値を上昇させるホルモンであるコルチゾールの分泌を引き起こします。これにより耐糖能が低下し、血糖コントロールが乱れがちになります。瞑想、深呼吸、ヨガ、趣味に時間を使うなどの方法でストレスを管理することは、精神的な健康を保つだけでなく、耐糖能の改善にも役立ちます。


コルチゾールの生成に必要なビタミンCを摂取することも有効です。最近日本のAmazonでも取り扱いの増えているリポソームビタミンCはビタミンCをリポソーム化することで吸収率・残存率を高めるといった工夫がされていますので、もし副腎疲労と診断された場合は、リポソームビタミンCを摂取することも検討されてみてもいいかもしれません。日本以外でも、海外でもコストパフォーマンスの良い製品がでていますので、iHerbなどで検索をかけてみることもおすすめしたいと思います。



5. 水分補給で血糖値を安定化

日常的な水分補給も耐糖能に影響を与えます。水を十分に摂取することで、体内の血液循環が促進され、血糖値の安定に繋がります。特に、砂糖入りの飲み物やアルコールは避け、無糖の飲み物や水を選ぶことが望ましいです。1日2リットル以上の水を目安に、定期的に水分補給を心がけましょう。大量に水分を摂取すると水中毒になる危険性がありますので、精製塩ではない海塩を微量だけ水に入れて飲むと予防することができます。


まとめ

耐糖能を向上させるためには、運動、食事、睡眠、ストレス管理、水分補給といったライフスタイル全般の改善が必要です。これらを意識することで、血糖値の管理がしやすくなり、糖尿病の予防や健康の維持に大きな効果をもたらします。